Happy Holidaysアート『青いクリスマスツリー』のイラスト

簡単タッチでもリアルな仕上がり

500×250mmの大迫力額装バージョン!

今回の作品では、シンプルタッチだけど「リアルな存在感のある絵柄」を目指しました。実際、ツリーに飾られたパーツ1つ1つはシンプルなイラストカットの集まりです。

ところが、簡易的ながらもしっかりと作りこまれた部品があるからこそ、ツリー全体図の迫力が増すのだと証明できたと思います。

青いフレームで額装された作品も非常にインテリアに馴染む仕上がりとなり、自分でも驚きました。ちなみに、本作ほど縦に細長い作品を描いたのは初めてに近いかもしれません。

500×250mmという規格サイズで、印刷店でも同サイズの紙で出力できたことにビックリしました。

舞台裏エピソードですが、A2サイズの紙にプリントし、あとから自分で裁断するプランを試みていたのです。

すると、大型プリンターに不具合が発生し、20分も待ってから再びデータ送信からやり直すことになりました。お店の方がお詫びにと、奥の部屋にある印刷機にも同じデータを送信し直すと、なんと額にピッタリ合う用紙でプリントアウトされていたのです。

ハイクオリティなパーツに彩られたツリーに大感動!

ところでクリスマスツリーの飾り、すなわち「オーナメント」という物は基本的に工業製品だと私は認識しています。この場合、手造りだとしても職人によって同じ形状になるように量産される物を指します。

こういった特性から、イラストの中にも同じ形をしたオーナメントを多数登場させることが自然な流れだと思います。よって、1つのデザインの出来栄え通りの品質の物が画面中に量産されてしまうことをも意味するのです。

1つのパーツが作品全体のクオリティを左右するからこそ、全ての種類のパーツデザインをより慎重に行いました。

トップオーナメントはベツレヘムの八芒星

クリスマスツリーの頂点部分に飾る「トップオーナメント」は八芒星にしました。この星はベツレヘムの星と呼ばれるもので、ベツレヘムという土地におけるイエスキリストの誕生を表すアイテムです。

一般的にはトップオーナメントといえば、五芒星(ペンタグラム)がクリスマスのイメージとして定着しています。しかしながら、軽く調べてみると八芒星(オクタグラム)のほうが伝承的にも忠実らしく、海外通販のクリスマスオーナメントには八芒星の商品も多く見受けられます。

つまり、よくあるクリスマスツリー像は、いわば簡略化された面も多々あるということなのです。よって、スターを描くなら八芒星を描くべきだと思いそれを敢行しました。

雪の結晶も1つ1つデザイン

本作のもう1つの大きな特徴が背景の雪の結晶(Snowflakes)です。

これら雪の結晶も、全て丹念にデザインされたものです。私自身の作風による問題として、雪の結晶それぞれが妙な個性を主張している感じが見受けられます。つまり、よくいえば目立つが、弊害として浮いてしまう可能性があるのです。

よって、強めのデザインの雪の結晶の印象をマイルドにするため、別タイプの濃い感じの雪の結晶を新たに作成することを繰り返しながら、背景の空に統一感を出す作業にエネルギーを注ぎました。

それぞれの結晶が個性的なので同じものは3つくらいしか使えない。なかなか結晶といえどもモブキャラにはできない自らの性分を実感しました。

その後、なんとか簡易的な雪の結晶もいくつか作成できるようになり、それらは小サイズ化してランダムに画面に散らすことで夜空の完成へと至ったのです。

豪華絢爛さとナチュラルな静けさが同居したような雪空に仕上がったと思います。

雪が降る(アニメ)バージョンも好評!

本作にはアニメバージョンも存在します。雪の結晶が美しく舞う素敵な動画として好評です。旧Twitter、ならびにInstagramのリンクがあるので是非再生してみてください。

https://www.instagram.com/p/DEAW_rXSh9B

本日も最後までお読み頂き、まことにありがとうございます!

KASHU

KASHU

横浜のイラストレーター。パズル誌のまちがい探し、県立公園のマスコット、ふわふわ生物LINEスタンプ、日本初の「役職NFT」等で活躍。コーヒー好き。

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