本日のイラストキャラは、タロットカードの「ペンタクルの4」からインスピレーションを得て描かれた黄色い魔女のアート作品です。このカードがもつイメージの1つとされる「独占欲」という要素をテーマに表現しました。
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努力の末つかんだゴール
この作品に描かれているのは、お金持ちの魔女です。
メインのモチーフとしてペンタクル(金貨)がフィーチャーされ、作品全体も金貨の色である黄色がキーカラーになっています。
金貨というモチーフが表すイメージ通り、彼女は金銭的成功を果たした魔女なのです。元から金持ちだったわけではなく、自分のビジネスによって富と地位を築き上げました。
五芒星は魔女学(魔術)のシンボルとされる
この「黄色い魔女」は、私がNFTとして創造した4人目の魔女でもあります。
4人目という節目もあり、4という数字とタロットカードのテーマを組み合わせたくなり、「ペンタクルの4」がモチーフに選ばれました。魔女と金貨という組み合わせは、当初は意外性を狙ったつもりでした。
ところが、そもそも「魔女とペンタクル」は非常に関連が深く、ペンタクルをアイテムとして儀式に使用することも多いのです。
タロットにおいては、ペンタクル=「金貨やコイン」のイメージが強いですが、ペンタクルとは、ペンタグラム(五芒星)を円で囲った物とされています。
オックスフォード英語辞典によると、ペンタクルとは「主に五芒星が彫られたディスク状のお守りや魔法の道具」を意味するそうです。
結果、予想外に親和性に満ち溢れたイラストになりました。
成功や財産への執着心
4は、安定を表す数字とされています。例えば、4つの柱により基盤が固まる建物が多いことからも、物事の完成やゴールの証ともいえます。
構造的にも字面的にもバランスがよく、四大元素、四大文明、四天王、四字熟語など、何かを4つピックアップしてまとめるパターンが世の中に大量に存在します。
更に、タロットにおけるペンタクルは貨幣である点からも、物質的・物理的な価値の象徴ともいえます。
がっちりとペンタクルを抱えています
成功者であるこの魔女は、若くして「財産と安定」を手に入れたわけですが、「ペンタクルの4」というカードには独占欲というイメージも側面として存在します。
そもそも安定という概念も、その人が安定だと思い込んでいる何らかの事象に過ぎないと私は捉えました。
つまり、全く同じシチュエーションでも、どう感じるかによって別の出来事に変わるのです。その人が安定と思えば安定であり、通過点と思えば通過点になると思います。
4という数字を物事の完成と先に述べましたが、実は「最小の半素数」「最小の合成数」でもあるのです。何かの到達点=無限に続くサイクルの土台の1つに過ぎないともいえます。
すなわち、どんなものでも視点を変えればもっとも小さなものになってしまうこともあるわけです。
だからこそ、ペンタクルの4には結界のように「動きにくい雰囲気」も漂っていて、「保守的」や「現状維持」というイメージも大いに感じられる場合もあるのだと思います。
成功を、攻めから守りに移行するきっかけにもできるし、次の攻めへとつなげることもできるというテーマをイラストに内包しました。
ゴールデン アールヌーボー タロット
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© of all Tarot images belong to Lo Scarabeo loscarabeo.com
イタリアのロ・スカラベオ社による「ゴールデンアールヌーボータロット」のご紹介です。タロットカードのなかでもっとも定番のデッキである「ライダーウエイト・スミス版」の絵柄を大きく改変せず、少しリアルに描き直した感じのイラストが特色です。
アールヌーボーという名前の通り、どこかアルフォンス・ミュシャのような雰囲気もかっこいいです。
そして最大の特長が、金色の光沢があしらわれた美しいカードの質感です。とてもすべりの良い材質で、手触りも心地よいです。本プロモーションで使用した写真は、ロスカラベオ社からの掲載許可を取っています。ご参考になれば幸いです。
≪販売サイト≫ 日本語解説書付き 78枚 正規品 Golden Art Nouveau Tarot
かすかな焦りを汗で表現
現実世界でも、進み続けるか現状にとどまるかを迫られるシーンが時として見られるかと思います。
あくまで微かな焦りを表しています
その際の、かすかな焦りや恐れの証拠としてごく小さな「汗」が頬をしたたっています。それにより、2重の心境をこの魔女がもっていることが表現されています。
ところで、本イラストは「ペンタクルの4」を代用したり代表するものではありません。この魔女は元々存在するオリジナルキャラであり、今回はペンタクルをテーマにした装いになりました。
よって、キャラのイメージ上、基本的に「明るいイラスト」に留めておきたかったので、表情自体は笑顔のままです。その後、新規に作成した正面顔バージョンは少し元ネタのカードに近づけました。
これにより、まだ若く勢いや仕事への野心も深層心理に残っているような人物造形になりました。
その結果、成功への執着は強いが、不安よりも前向きな意味での独占欲が強いという人物像ができあがりました。
鏡リュウジ著「タロットの秘密」
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タロットカードの本といえば、各カードの説明や占い方の基本手順が主に解説されているパターンが多いと思います。
ところが、講談社現代新書「タロットの秘密」では、タロットカードそのものの成り立ちや歴史背景にも重点的にフォーカスが当てられています。
特に珍しいのが「絵柄の解釈」の仕方よりも、絵柄そのものにフォーカスが当てられている点です。
現在知られている「タロットの絵柄」が確立するまでの経緯や変遷が、実在する文献や歴史的資料をピックアップしながら紐解かれていきます。よって、占い師ではないけどタロットの絵柄には興味がある人には最適な本だと思いました。
歴史的文化としてのタロットの側面を知ることのできる非常に面白い内容です。是非ご参考にしていただけたら幸いです。
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魔女ガールNFTシリーズのご紹介
今回ご紹介した「ペンタクルスの4」を司る黄色い魔女は、OpenSeaにてそれぞれNFT化されています。
収録コレクション名は、Knights of the Cerulean Star (ナイツ・オブ・ザ・セルリアンスター)ならびにOracle Heroes (オラクル・ヒーローズ)です。前者は、セルリアンスターという宝石を巡る、タロットならびに西洋ファンタジーをモチーフにした世界観となっています。そして後者がその後継コレクションとなっています。
この2つのコレクションには複数の「魔女のNFT」が存在し、その多くは、同一の「魔女っ娘」キャラが作品ごとに服を着せ替えた絵柄となっています。
同一のキャラ・構図でバージョンを変える手法はNFTの定番なので、コレクション性の高い作品群になりました。
OpenSeaの仕様上、今後はOracle Heroesの方で新作を増やしていく予定です。以下より、これまでにリリースしてきた「魔女作品」を一気にご紹介していきます。
「魔女っ娘」
「グリーンサンタの魔女」
「マゼンタ色の魔女」
キーカラーのマゼンタにこだわった作品です。このNFTのオーナー様は、Chompoo☆ちひろさんという、現実に魔女を生業にされている方です。
マゼンタ色が第8チャクラの色に該当するとのことで、実際に規格上のマゼンタ色の数値を意識し、慎重に色彩構成していきました。
稀有な仕事例となり、自分としてもデザイン上のスキルが急上昇した作品でもあります。
「見習い魔女」
実は、私が同じキャラを5回以上に渡ってNFT化するのは初めてです。この「見習い魔女」を描く直前に、OpenSeaの仕様変更がありました。旧コレクションに新たな作品を追加できなくなり、Oracle Heroesという新コレクションを新規作成しました。
NFTの世界では、同じキャラの着せ替えバージョンを増殖させていくという運用手法は、ある意味主流です。逆に、私は毎回変化に富んだ多種多様なキャラデザインを打ち出すことを重視しています。
よって、この魔女シリーズは突然変異的な異例の産物なのです。
これからも色んなパターンの衣装を増やしていくつもりです。5人目以降の魔女たちは、新コレクション Oracle Heroes に舞台を移しての登場となります……
「鏡リュウジの魔女と魔法学」
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おすすめ「魔女本」のご紹介です。私は、Chompoo☆ちひろさんという方をきっかけに、魔女を名乗る人々が実在する事実を知りましたが、本場の欧米にはさらに多くの魔女が現実に存在します。
本書は、そのような実在する魔女について網羅された内容になっています。その歴史からウイッチクラフト(魔法・魔女術)にいたるまで、学術的に解説されている点が非常に面白いです。
気に入ったポイントは、Pentacles(ペンタクル)やWands(ワンド)など、タロットのスートが魔女の道具としても強い関連がある点です。また、サバトという魔女の儀式についても解説があり、夏至や冬至などの一般的な行事ともリンクしている事実が興味深いです。
「鏡リュウジの占い入門3」というサブタイトルがついていますが、純粋に不思議な世界に関する読み物として興味深い一冊となっています。ご興味を持たれた方の参考になりましたら幸いです。
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本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます。